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健康ビジネス連峰構想 「健康・福祉・医療」のニーズに対応する新潟県産業のイノベーション

健康産業ノススメ

2009年10月29日(木)16:00~17:30
千葉商科大学 学長 島田 晴雄 氏

講演内容

世界も日本も歴史的変化に直面している。世界はリーマンショック後の金融危機から大不況に陥り、ようやく回復の兆しが見えてきたが、世界システムはこれまでとは大きく変わろうとしている。
日本では9月に民主党政権が誕生した。衆議院で圧倒的議席を持つ民主党の政権基盤は、世界の政府のなかでも最も安定したものと言える。その民主党がこれまでとは全く異なった思想のもとで政治経済運営をしようとしている。
そうしたなかで、うおぬま会議が新潟から日本だけでなく環日本海地域を見据えた提言をしようとしている。
会議から発信される様々な提言、あるいは問題提起のひとつとして、私は “健康産業ノススメ” を提起したいと思う。

新潟は、豊かな自然環境や豊富な農産物、海産物など健康資源や食材に恵まれており、そうした資源を活用して健康づくりの様々な製品や仕組みや知恵を開発することで、それを環日本海地域にまで広げる大きな可能性を持っている。
うおぬま会議では、そうした可能性と課題を大いに議論したいと思う。

(講演 項目)
Ⅰ. はじめに

Ⅱ. 世界経済の激変

Ⅲ. メガトレンドの変化とうおぬま会議
Ⅳ. 地域から発信する健康医学:うおぬま会議の意義

講師プロフィールshimadagakuchou

島田 晴雄 氏 (千葉商科大学 学長)

1943年東京都生まれ。慶應義塾大学大学院終了後、米国ウィスコンシン大学で博士号取得。労働経済学が専門だが、経済政策、国際経営、国際関係論など幅広い分野で活躍している。
2004年4月より2008年3月 富士通総研経済研究所 理事長。2007年4月より慶應義塾大学名誉教授。先の小泉政権下では内閣府特命顧問として政策支援に携わり、現在も財政制度等審議会委員、対日投資有識者会議座長、消費者行政推進会議委員を務めるなど政府の政策形成にも深くかかわっている。
国内外に幅広い人脈とネットワークを持ち、学術研究の傍ら様々な分野でも活発な言論活動を行い、バランスのとれた見識と率直な発言を展開している。








基調講演「健康産業ノススメ」講演要旨

世界も日本も歴史的変化に直面している。世界はリーマンショック後の金融危機から大不況に陥り、ようやく回復の兆しが見えてきたが、世界システムはこれまでとは大きく変わろうとしている。日本では9月に民主党政権が誕生した。衆議院で圧倒的議席を持つ民主党の政権基盤は、世界の政府のなかでも最も安定したものと言える。その民主党がこれまでとは全く異なった思想のもとで政治経済運営をしようとしている。そうしたなかで、うおぬま会議が新潟から日本だけでなく環日本海地域を見据えた提言をしようとしている。会議から発信される様々な提言、あるいは問題提起のひとつとして、私は健康産業ノススメを提起したいと思う。

金融危機から大不況を経た世界は、これまでとは大きく異なったものとなるだろう。ひとつには、世界システムをしっかり担っていたアメリカを中核とするパックスアメリカーナ体制が変質し、世界の多極化が進み、日本はアメリカを尊重しつつも自分で判断し、戦略を持つべき時代になった。また、世界の産業もこれまでとはメガトレンドが変わり、人口の高齢化に対する健康産業、また、人口爆発に対する水や食料生産、環境問題に対応する様々な新しい技術、そして石油に代わる新しいエネルギーの開発などが、世界経済をリードすることになると思われる。

そうしたメガトレンドの変化のなかでも高齢化の進む日本にとって、健康産業は極めて重要な意味を持つ。日本だけでなく中国なども急速な高齢化が進むと予測されており、健康産業の振興は環日本海という広い視野で捉える必要がある。

これまでの医学は、治療医学が主体であったが、これからは健康思考の強まりのなかで、予防医学、健康増進医学、そしてすべての人のための快適医学などが進むことになるだろう。医療政策や医療体制もこれまでのような統制型のものでなく、人々の多様なニーズや欲求に弾力的に応えられるような仕組みを構築していく必要がある。

そうした社会的な変化をふまえ、うおぬま会議で、新潟から何を発信できるか議論することは、大きな意義がある。私は、これまで、健康増進に関して政府や国際組織や地方自治体などと一緒に様々なプロジェクトを推進してきたが、ここ数年、川崎市が進めているKISKawasaki Innovation Standard)は、地域の発信のあり方として参考になる。これは、高齢化社会のノーマリゼーションを進めるために福祉機器の開発や社会的ネットワークの充実を進める人間本位の基準づくりであり、この基準を充たす製品や仕組みを作ることで、これをアジア諸国などに発信していこうという運動である。

新潟は、豊かな自然環境や豊富な農産物、海産物など健康資源や食材に恵まれており、そうした資源を活用して健康づくりの様々な製品や仕組みや知恵を開発することで、それを環日本海地域にまで広げる大きな可能性を持っている。

うおぬま会議では、そうした可能性と課題を大いに議論したいと思う。

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